06/08/15更新

「前半抑えて、後半ガンバる」ギャップで攻めろ

心理学では、これを「系列位置効果」といいます。人間というのは、直前の印象の方が感情に与えるインパクトが大きいんです。極端に言えば、前半ガンバって後半息切れしているよりは、前半手を抜いて給与交渉の直前にスパートする方が印象はいい。いくら前半ガンバっても、給与交渉まで時間が空いてしまうと、上司は忘れてしまうか覚えていてもすごく印象が薄いかのどちらかです。

前半手を抜いて後半一気に盛り返した場合には、心理学的には系列位置効果に加えて、「コントラスト効果」も期待できます。例えば、プロ野球の世界でずっと3割を打っているA選手と、2割そこそこしか打っていないB選手がいるとします。ところが、最近B選手の打率がぐんぐん上がって2割8分くらいまで来ると、まだA選手より打率は低いのに、このままA選手を抜くんじゃないかという期待さえ生まれます。

サラリーマンの世界でも、前半ダメで後半ガンバると、ギャップが大きい分ものすごくガンバっているように見えて、評価が高まりやすいということは言えます。1年間全力疾走し続けられる人ならともかく、普通の人はただ無茶苦茶にガンバっても、途中で息切れするだけです。サラリーマンも、ペース配分が重要だということですね。

(続く)

就職面接時の給与交渉術Q&A

質問者
小林 健二さん
(仮名・27歳)

最終面接後の意思確認でのことなのですが、人事部長の方がおもむろに「給与どうする?」と聞いてきたんです。私はそのとき、「いや、あの、額面どおりいただければ…」と消極的に答えてしまいました。

人事の方はとても体が大きくて、しかもコワモテで、少し萎縮してしまったんですよね。自分のキャリアに自信があったわけでもなく、この会社に入りたいという気持ちが優先していたので、仕方ないかなとは思っていますが。

ただ、せっかく給与についての選択権を与えてくれたのにと思うと…。結局採用してもらえましたが、これは交渉という点では「負け」なのでしょうか?

回答者
内藤 誼人氏

状況によりけりですね。今回の場合、小林さんはキャリアにそれほど自信がなかったわけですから、ハードネゴシエーションはそもそも必要ないのではないでしょうか。

本人がその提示額に満足するか否かが大事なので、ある程度“適正価格”であるのなら、少なくとも小林さんの交渉は「負け」ではないと言えます。必要以上にゴネ得を狙うより、入りたい会社に入れたことに満足を求めた方がいいですね。

ですから、勝負は1年後に設定しましょう。そのときまでに給与交渉できるだけの強みを手に入れて、胸を張って土俵に上がればいいんです。

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