06/09/12更新
「アンダー・ドッグ効果」で憐れみを誘え!
欧米の心理学に、「アンダー・ドッグ効果」という言葉があります。アンダー・ドッグとは「川に落ちた犬」という意味で、要するに、憎らしくて殴ってやりたい犬でも、川に落ちたところを見れば可哀想で殴る気はしなくなるということです。
給与交渉においても、契約が取れなくて思いきりしょげ返っているところ、悲しんでいるところをアピールすると、上司に「可哀想だからちょっとは給与を上げてやるか」という心理が働きます。
女性の涙というのは、心理学的にはまさにこのアンダー・ドッグ効果を狙ったものです。その意味で、普段めったに泣かない男が涙を流せば、コントラスト効果が働いて、より効果は高くなるでしょう。
アンダー・ドッグを演じるのは傍目から見ると非常に情けないものがありますので、あまりオススメはできませんが、効果があるのは間違いありません。やはり、上司からしてみれば、怒られて舌打ちしている部下より、怒られて泣いている部下の方がまだカワイイものなのです。
コンプレックスを刺激する“泣き”はNG!
ただ、アンダー・ドッグ効果は、上司のタイプによっては逆効果になる恐れがあります。共感能力が高い上司、温情的な上司に対しては非常に有効的なのですが、“カラ威張り”するタイプの上司に使うのは危険です。
こういうカラ威張りタイプは、元々の性格は気弱で小心物であることが多いものです。成長するうちに、それを意識的あるいは無意識のうちに覆い隠してきたに過ぎません。表向きは強くなったように見えても、根っこにある弱い性格は変わっていない。だから、弱い人間を見ると、昔の自分のコンプレックスがチクチク刺激され、不愉快になるのです。心理学では、これを「投影」と言います。
小さい頃に勉強ができなくて、「努力に努力を重ねて東大に入りました……」なんていう人は、親になった時に子供にすごく厳しいんですよ。子供がテストで悪い点をとったりすると、ダメだった頃の自分を思い出して、「何でお前はそんなにバカなんだ!」と虐待を加えたりすることもある。
これと同様に、小さい頃いじめられっ子だった上司にアンダー・ドッグ効果を使うと、「俺はそういう弱々しい奴は大嫌いなんだよ」と、いきなりキレることもあるので要注意です。


