06/09/12更新
「ドア・イン・ザ・フェイス」で強気に売り込め!
アンダー・ドッグ効果というのはあくまでも“裏戦略”であって、交渉事の王道はあくまで「強気で攻める」ことです。強気の交渉術の代表が、「ドア・イン・ザ・フェイス」というテクニックです。
これは、はじめにものすごい大きな要求を出して後から徐々に下げていく方法で、アメリカが外交交渉でよく使っています。日本に「軍事予算を3兆円組め」とわざと無茶苦茶な数値目標を押し付けてきて、日本が「3兆円は無理」と抵抗すると、「じゃあ、1兆円でいいよ」というように要求を引き下げる。
よくよく考えてみると、数千億円レベルで済んだかもしれないのに、はじめに出された3兆円という数字のイメージが強く残っているので、「1兆円で」と言われると、どこか得した気分になってしまうのです。ドア・イン・ザ・フェイスは外国では当たり前のように使われているテクニックなので、外国人の上司に対しては有効に働くはずです。
また、このテクニックは、転職で自分を売り込む時にも使えます。例えば転職の希望年収を、わざと採用側が折り合えないような金額にしておくというやり方です。そうすると、採用側は「これは相当できる人材なんじゃないか?」と勘違いを起こすことがあります。まずは自分を高く売り込み、採用担当者に「一度会ってみたい」という気持を抱かせる。
そして、交渉のテーブルにつかせた上で、相手が飲めるところまで少しずつ希望年収を下げていけばいいのです。最終的に希望年収より低い額で折り合ったとしても、採用する側もされる側もお互いハッピーな気分になれれば、理想的ではないでしょうか。
(続く)

回答者
内藤 誼人氏
なるほど、「アンダー・ドッグ」を地でいっている感じですね(笑)。上司のもともとの性格によりますが、羊のままでほどよく泣き続ければいいのではないでしょうか。
仕事を与えられているうちが花なわけですし、スピーディにこなせないにしても、とにかく「全部やります!」という気概で可愛げのある部下を演じましょう。
「できないのは自分のせいであって、決してあなたが鬼だからではありません」という誠意が伝われば、間違いなく同情を買うことができるでしょう。ポイントは“可愛げ”と“泣き”のバランスですよ。
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質問者
田辺 聡さん
(仮名・33歳)
今の会社に転職して半年間、従順な子羊のように上司の言いなりになっていて、なかなかセールスポイントをアピールできずにいます。
しかも、与えられたものをきっちりこなせればいいのですが、「田辺君、まだ?」といつも煽られてしまう始末で(涙)。そんなときはいつも「あ、まだ…これでも頑張ってはいるんです」と泣きを入れてゴマ化していますが、こんなことではいつまで経っても昇級できないんじゃないかって、不安で不安で仕方がないんです。
給与交渉以前の話かもしれませんが、私のような典型的な「受身タイプ」はどうやって上司に評価されたらいいのでしょうか……。