07/01/25更新
「リーダーに説明責任はない」「単なるコメントは徹底排除」「“Priceless”の目標を掲げる」……限られた時間の中でプロジェクトを円滑に進めるためのミーティングにおいて、リーダーとメンバーはどのような姿勢で臨めばいいのか。コーチングのスペシャリスト・大橋禅太郎氏が、質の高いミーティングを行うためにすべきことだけではなく、プロジェクトにおけるリーダーシップ論にも言及する好評連載第2弾!
前回、会議をより効率的に行うための事前準備として何を行うべきかを見てきた。その準備が整った後、実際に会議を進めていくには、先導役のカジ取りが重要になってくる。複数のミーティング参加者がいる中で、コンセンサスをとりながら、かつ有意義なミーティングを行うことは容易ではない。
そこで、「ひとつ上の会議」を実現する上で不可欠な、ミーティングのリーディング術と参加者が持つべきマインドについて、レクチャーする。
会議の95%は単なる「コメントの交換」
Management Coach
株式会社
代表取締役
大橋 禅太郎氏
1964年宮城県生まれ。26歳で石油掘削現場で貯めた1000万円を元手に、日本の科学技術情報を海外へ提供する会社を起業。28歳で渡米し、シリコンバレーにインターネット・マーケティング促進会社GAZOOBAを起業、10億円以上の投資を得る。2001年に売却。GAZOOBAで受けたマネジメントコーチのサービスに感銘を受け、アメリカマネジメントアソシエーツ社とライセンス契約を結び、経営ミーティング技法を日本の企業に伝承中
会議のリーダーが起こしやすい勘違いに、「会議の参加メンバーは1つの目標のために集まっているはず、または集まっているべき」と考えているケースがあります。しかし、実際に会議で何かを決めようとすると、反論が出てきてしまう。それは参加メンバーのほとんどが、給与をもらっている、あるいは会議に出席することで何らかのインセンティブが発生するなど、リーダーが意図する会議とはまったく別の利益目標を持って集まっているからです。
しかし、皆が好き勝手に反論を言うだけでは、会議はグチャグチャになってしまうし、そこから何かが生まれるとは思えない。そのような会議にしないために、
「会議での発言は、なるべく『リクエスト』にする」
「単なる“コメント”は徹底的に排除する」
というやり方でやるとうまく起きます。リクエストであれば、「○○を~してください」という言い回しが多くなります。例えば、「日本一、仕事がおもしろい会社にする」という目標を掲げたとします。「日本一ってピンとこないよね」という発言は単なるコメントであってリクエストとはいえません。「もっと分かりやすい文章にしてください」も単なるコメントです。リクエストは、たいていイエスかノーかで答えることができます。例えば「日本一を世界一に変えてください」と参加者から“リクエスト”されれば、こちらはイエスかノーかを判断すればいい、というわけです。
もちろん、意思決定に必要な情報をもっと得るために、「明確化のための質問」はOKですが、代替のアイデアを伴わない単なるコメントは避けたほうがいいでしょう。僕が会議のコーチをしてきた限り、放っておくと、会議の時間の95%は「コメントの交換」に使われています。会議での発言をリクエストと代替のアイデア、明確化のための質問に絞ると、驚くほど簡単に会議の効率が上がります。


