06/06/08更新
おち氏がトップ・プロデューサーとしての地位を維持している大きな要因は、限られた予算内で高視聴率を獲得できることだ。矛盾した要求を突きつけられる中、「こだわり」と「サービス心」を追求するワークスタイル。ビジネスにも通用する「こだわりと成功の相関関係」を伝授する
クリエイターにとって
「こだわり10割」で売れるのが一番美しい
予算や売り上げとかお金を直視しないで、自分の好きなものだけを際限なく作れる人って、ある意味すごいと思うんです。ただ、そういう自分のこだわりだけでモノを作ってきちんと売れている人は、ほとんどいないはず。
例えばミュージシャン。絶対に頭のどこかでファンが望んでいるものを考えて、曲を書いていると思いますよ。100%自分が本当に作りたい歌、自分にとって「こだわり10割」の歌を出して売れているミュージシャンなんていないでしょう。
でも自分のこだわりを9割にすれば、ファンや消費者へのサービスは1割になってしまうし、サービスを9割にすれば自分へのこだわりは1割になってしまうという“悪循環”がよくある。もちろん「こだわり10割」のモノが売れるのが、クリエイターとしては一番美しい形だと思いますよ。
こだわりの度合いを
どれだけ上げられるか
でも、自分のこだわりだけを100%押し出して、好きなことだけをして2億円とか3億円とか莫大な金額を稼ぐ人なんて、なかなかいないんじゃないかな。ほとんどのクリエイターは、「みんなはちょっとこんなのを期待しているでしょう」っていう消費者心理を取り入れて、モノを作っているのが現実だろうね。
僕だって、ずっと「こだわり10割」を目指しているけれど、なかなかそこまでは行けない。約20年間に渡ってテレビ番組をはじめ、無数のモノを作ってきたけど、ようやく自分のこだわりを4割くらい出すところまでたどり着いたところです。
今でも視聴者にかなりのサービスをしていると思っている。今後は自分にとってのこだわりの度合いをどこまで上げていけるかが、“大きな課題”だと思います。


