05/12/01更新

2006年――、IT職は一気に動く!

2001年からの景気回復による企業業績の改善が、ここにきてようやくボーナスに反映され始めている。ITバブル期を上回る求人過多が続く中、IT業界で働くエンジニアやビジネスマンは今冬のボーナス転職といかにして向き合うべきだろうか

(取材・文 / 清水 泰)

2005年冬のボーナスは依然として増加が続く

UFJ総合研究所
調査部 主任研究員
小林真一郎氏

国内銀行、投資顧問会社を経て三和総合研究所(現UFJ総合研究所)に入社。専門はマクロ経済、金融論。現在は調査部国内経済班に所属し、企業・金融・労働部門を担当

2005年冬のボーナスはエンジニアをはじめとするIT業界で働く人たちの転職動向に多大な影響を与えそうだ。UFJ総合研究所が発表した「2005年冬のボーナス見通し」によると、民間企業の一人当たり平均支給額は前年比2.7%増と2年連続の増加。伸び率は2004年冬の2.2%を上回る見込みである。同調査を担当した小林真一郎主任研究員は次のように分析している。

「1年前くらいから、企業の業績改善で生じた利益がようやく社員の給与とボーナスに還元され始めた。企業収益はバブルの絶頂期に匹敵する水準で、よほどのことがない限りボーナスの支給水準は今後も上がる」

企業収益の還元率はともかく、ボーナスの増減は当然、「全体の景気プラス業種・業界の好不調」と連動する。特に情報通信業(※)はその傾向が顕著で、本来はあまり連動しないはずの基本給までが連動している。

基本給と残業代、ボーナスを合わせた情報通信業の現金給与総額の推移(図1)を見ると、年収の振れ幅が全産業より非常に大きいことがわかる。「情報通信業はボーナスを含めた年収の上がり下がりが極端」(小林氏)といえるのだ。

IT業界は依然として激しい価格競争にさらされており、全業種の中で目立ってボーナスが伸びたという話は聞こえてこないものの、「どうせ会社を辞めるならボーナスをもらってから……」とは、転職者の誰もが考えるところ。ただ、ここ数年、給与体系の大幅な見直しが進むにつれ、そのような考え自体、変化を見せ始めてきている。

※……政府の統計区分による。必ずしもIT業界とイコールではない

辞意を早めに伝えて「立つ鳥跡を濁さず」

転職のきっかけはスカウトメールだったんです。正直に言うと、「もっと給与は欲しいな」と思っていましたが、いいところがあれば転職したいという程度で、きっかけ待ちだったといえますね。

転職したのは2004年の9月。内定をもらったのが2004年7月の上旬。ちょうど夏のボーナス支給日の2~3日前だったかな。だから、退職の意を上司に伝えるタイミングは迷いましたよ。だってボーナス直後に「退職したいんです」なんて、ボーナスもらったから辞めるという思惑があからさまじゃないですか。

そうかといって、辞意を後に延ばしたところで、せっかく採用された今の会社にも、引き継ぎを行わなければいけない前の会社にも、迷惑をかけてしまう。結局7月中旬に退職願を上司に提出しました。「お前、最初からボーナスもらって辞めるつもりだっただろ?」なんて、上司には言われましたけどね。こっちは「たまたまですよ」なんてカドの立たない答えを用意したりして(笑)。

ただ、やっぱり転職して良かったと思いますよ。仕事内容自体はそんなに変わらないのですが、給与の力は大きいですよ。実は基本給だけみると下がっているのですが、前の会社では残業代は付きませんでしたし。今の会社は上限5万円までは支給してくれます。SEなんて納期が迫れば残業の連続が当たり前ですから、毎月5万円は給与に上乗せされているようなものですね。

ボーナスも含めると自分としては期待以上の年収アップ。おかげさまで、今付き合っている彼女との結婚話が現実味を帯びてきました。うれしい限りです。

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