06/11/28更新

好調な企業収益を受け、今冬のボーナスは増加率が加速することになるという。ただ、企業は労働分配率の引き上げには慎重で、一般のビジネスマンが「生活水準が上がった」と実感するには、もう少し時間がかかることになりそうだ

企業の採用ターゲットは、20代30代の若手ビジネスマン

「企業収益の増益、雇用の改善が続く中で、冬のボーナスの増加率は昨年よりも加速する見通しです。雇用、設備、債務のいわゆる“3つの過剰”がほぼ解消したことを受け、労働分配率の面でも、ようやく家計への波及が本格的に起こる局面に入りつつあると思います」

三菱UFJリサーチ&コンサルティング投資調査部の鹿野達史氏は、今冬のボーナス見通しについてこう総括する。景気回復を受け、ここ数年増加が続いてきたボーナスだが、増加率で見ると、05年冬が1・0%、06年夏が1・3%となっているのに対し、06年冬は1・8%と、ここ最近で最も高い伸びになるというのが、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの予測だ。

ただ、1・8%という数字は、10年前を知る者にとっては、決して高い数字ではない。売り手市場と言われる良好な雇用環境の中での1・8%という増加率は、“病み上がり”の日本経済を象徴しているとも言えるからだ。

「最初に賃金、ボーナスが上がり始め、遅れて雇用が回復するのが通常のパターンです。現在の状況は“売り手市場”と言われるように、雇用が高まった後に、それに付随するかのように遅れて賃金・ボーナスが上がり始めるという、逆の流れになっています。これは、企業がパート比率を高めるなどして、賃金・ボーナスを抑えたまま雇用を進めてきたからです。景気低迷の苦い経験が記憶に新しい中、雇用の過剰がほぼ解消された今でも、企業は労働分配率を一気に引き上げることには慎重です」一方、採用に関しては、企業の積極姿勢は顕在化している。主なターゲットは、20代30代の若手ビジネスマンだ。

「バブル崩壊後、若手の採用を抑制し続けてきた企業では、社内の年齢構成がいびつになっています。若手正社員を採用するということは、こうした年齢構成の歪みの“正常化”であるとも言えるでしょう。また、企業によっては、団塊の世代の一斉退職による人手不足対策という意味合いもあると思いますね」

Yahoo!ブックマークに登録 この記事をdel.icio.usに追加

1 2 3 4

キーワードから記事を探す

キャリアを、スキルを、年収をアップさせたい!「キャリアアップ」「スキルアップ」「ライフアップ」をキーワードに、3年後のキャリアから10年後の生活設計までサポート! どこから読んでも夢の入り口、憧れのキャリアをつかめ!