06/12/07更新
日系に比べ、決算や個人の業績による金額の振れ幅が大きい外資系企業のボーナス。そして、年明け以降ピークを迎えるボーナス支給に合わせ、外資系の転職マーケットでは、一気に人材が流動化する。今回は、外資系企業にフォーカスし、“破格”のボーナス転職事情を考察する
外資系企業で高まる日本人採用意欲
ジェームス・ハーバード・インターナショナル・アジア株式会社
シニア コンサルタント
野村 三花氏
大学卒業後、人材派遣会社での勤務を経て、香港の日系人材会社に転職し、日本人向けの海外就職支援に携わる。その後ニューヨークに渡り、人材紹介会社に移籍。日系企業向け人材紹介業務に携わったのち、帰国。専門は金融・IT全般、国内だけでなく海外の就職事情にも精通している
外資系のIT企業、金融機関の社内SEなどIT関連の案件に強い人材紹介会社ジェームス・ハーバード・インターナショナル・アジアでシニアコンサルタントを務める野村三花氏は、外資系企業の“ボーナス転職”の状況についてこう説明する。
「外資系の場合、年末は予算の関係でニューヨークやロンドンの本社が採用をストップする方針を採ることを受け、あまり転職市場が動かない時期です。ただ、その反動で年明けからは、ボーナスをもらって転職をしようと考えている方などが一気に動き始めるという傾向がありますね」
日系企業のボーナスは11月末または12月末に支払われるのが一般的だが、外資系企業の場合、2月以降~5、6月にかけて「決算賞与」という形で支給されることが多い。現在外資系企業に勤める人は、その前後で転職を考えることが多く、それが年明け以降の人材動向に拍車をかけることになる。
野村氏によると、「最近はどこの外資系企業も『日本人を増やして、もっとローカル化したい』と言っており、日本人の採用意欲は高まっている」のだという。
「外資系のIT企業・金融機関では、いまだに外国人がすごく多いです。彼らの多くは、自分の履歴書に有名企業で働いた実績を付け加えるために、採用ハードルの高い海外本社を避け、日本法人に入社してきます。そして、2、3年働いたら、その実績を武器に母国に帰っていい会社に就職する。日本法人は待遇もいいですから、彼らにとっては非常に魅力的なんです。特に、現在はITエンジニアが不足していますので、インド人などが目に付きますね」
こうした中で、外資系企業はじっくり腰を据えてくれる日本人を採用し、ロングタームで人材を増やしていこうとしているのだ。


