06/02/23更新

「ヨーロッパ系企業は日本企業に近い」という声を耳にすることがあるが、実態はどうなのか。取引先を含め、数々の外資系企業を見てきた吉池透氏が、その実態を暴露。また、外資系企業の人事採用活動などを取り上げ、これから外資系企業を渡り歩くためのコツをアドバイスする。「競合への転職」「出戻り組との付き合い方」など、外資への“極秘”転職術を大公開!

外資系IT企業 事業開発部門 シニアマネジャー
吉池透氏(仮名・36歳)

早稲田大学法学部出身。大手電機メーカーで海外営業部門など5年間勤務後、外資系広告代理店のマーケティング部門で4年、国内ベンチャーのIT部門マネジャーなどを経て、今年世界有数のIT企業へと転職。事業開発部門のシニアマネジャーとなり、年収も20%アップした。日々、社内公用語である英語力アップに励む

2006年1月×日

湿度0%なゲルマン系企業

よく、「ヨーロッパ系は米国系よりソフト」とか「ヨーロッパ系企業のカルチャーは国内企業に似ている」とか書いてある転職雑誌を見かけるけど、そのまま100%うのみにしちゃいけませんよ。少なくとも、僕の知る限り、とてもそうは思えん。

一番ドライだったのは、あるドイツ系の会社ね。その会社は、上司は簡単に部下をクビにするし、駄目だったらすぐに事業を縮小する。あきらめの速さと撤退のドラスティックさが半端じゃなかったなあ……。恐るべしゲルマン魂。僕がいた米国系なんてかわいいもんですよ。

ある時その会社で、本社から「何でワールドワイドでは伸びているのに、日本国内の売上は伸びないんだ」って指摘されたらしいのよ。数カ月後には役員が全部入れ替えられ、本国の経営者が送りこまれてきたって。

クビになる時は、3カ月の猶予と支度金などが支給されて、「その間に辞めて他の会社を探してね……」だって。業績が悪ければ、言い訳なんて通用しない。ホント、容赦ないってこのことだよ。ま、クビになるときの外資系は米国系も大して変わらないけど……。

2006年1月×日

入社初日から「クビ!」ですか?

外資系では立ち止まることも下がることも許されない。それはすなわち「クビ」に直結

引き続き、恐るべしゲルマン企業な話。ドイツ系金融機関でIT部門のマネジャーをやっていた知人がいるんだけど、入社初日に本社の人事部長から、「お前の成績が悪くなったら、俺はお前をすぐにでもクビにするからな!」という英文メールをもらったんだって。

入社早々だよ。いきなり「クビにするぞ」だよ。言い換えれば「使えなかったら、ガス室行きね」って宣告されてるようなもんだよ。さすがゲルマン。普通の神経の人にとってはたまったもんじゃない。でも結局、宣言した本人が知人より先にクビになってるんだけどね(笑)。圧政はやっぱり脆いよね。

こういう会社と比べると、米国系の会社の辞めさせ方はもっと日本的。僕がいたところだと、何とかして、その人が自発的に辞める方向にもっていこうとするもん。実際、営業から総務の「資料○○役」なんていう訳のわからない閑職に追いやって、自主的に辞めさせたケースを目にしたことがあります。

この時代、「安定」なんていう言葉は陳腐かもしれないけど、安定を求めるタイプの人なら、日本企業のほうが絶対にオススメ。

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