07/01/30更新

警察組織には、キャリアとノンキャリアという格差が存在する。幹部、もしくは幹部候補のキャリアに対し、ノンキャリアが仕事で対抗する術は存在するのか……。ノンキャリアから刑事までキャリアアップを重ねた北芝健氏が自らの体験を元に、ノンキャリアでも一目置かれ、キャリアアップする方法を語る。「コワモテの上司や先輩をオトすコツ」など、ビジネスシーンでも通用する“マル秘”仕事術を大公開!

日本の公務員制度に特徴的なのが、キャリア制度だ。将来高級官僚としてのポストが約束され、猛烈なスピードで出世の階段を駆け上がるキャリアと、多くの時間を「現場」で費やすノンキャリア。その“二重構造”の中を生き抜くために北芝健氏が身につけた知恵とは?

キャリアとノンキャリアの立場を逆転する方法

日本社会病理研究所
主任研究員 助教授
元警視庁刑事 北芝 健氏

商社から警視庁へ転職。刑事警察や公安警察に所属し、警視総監賞4回の他、警務部長賞など受賞多数。その後、早稲田大学大学院にて犯罪社会学を専攻。現在は、「日本社会病理研究所」主任研究員と助教授を務めるほか、犯罪学者としても活躍。マンガ原作者としての顔も持つ。TVドラマ『踊る大捜査線』の主人公・青島刑事のモデルとも言われている。著書多数

ノンキャリアが出世するためには、昇任試験を受けて階級を上げていかなければなりません。そのためには試験勉強に時間を割かなければならないので、その分、本業はおろそかになりがちです。ノンキャリアにも2つのタイプがいて、昇任のために勉強に走る人もいれば、昇任は捨てて犯罪捜査に力を入れる人もいます。

髪の毛が真っ白になってもペーペーに毛が生えたような巡査長で頑張っている人が、後者のタイプです。『踊る大捜査線』の和久平八郎刑事(故・いかりや長介)なんかはその典型ですね。彼らはしょっちゅう「マッポ」とか「税金泥棒」と言われたり、通りすがりに物を投げつけられたりといった嫌がらせに耐えながらも、刑事になった当初の「少しでも住み良い社会にしたい」「困っている人を助けてあげたい」という志をまっとうしているのです。

いずれにしても、日本の公務員制度の下では、キャリアとノンキャリアのギャップは大きいのですが、そのギャップを超える“起死回生の一打”はあります。それは、「技能を持つこと」です。

自慢ではないのですが、僕は警視庁の語学研修でトップになって、「警務部長賞」という賞をもらったことがあります。英語がいくらかのレベルにあったのは、大学時代、しばらくイギリスに住んでいたことがあるからです。結局、警視庁の語学研修の試験では、選抜、中間、卒業と3回続けてトップをとることができました。

こうなると「あいつは英語ができる」という評判が広まって、外国人がらみの事件が起きるたびに必ずお呼びがかかるようになります。そして、事件の処理では、階級が上の人もみんな僕に一目置く状態です。階級を度外視して、自分が先頭に立って仕事に取り組めるということに非常に満足感を覚えましたし、組織で生きていく上で、他人が持っていない技能を持つことの重要性をしみじみと感じたものです。

年功序列が崩壊し、結果主義、能力主義が当たり前になった現代社会では、かつて自分が面倒を見た部下に使われるというようなことが現実に起こります。そういう中で、年下の部下にコキ使われないようにし、自分のプライドを守るためには技能を身につけるしかありません。これは警察の世界だけではなく、サラリーマンの世界でもまったく同じことがいえると思います。

Yahoo!ブックマークに登録 この記事をdel.icio.usに追加

1 2 3 4 5

キーワードから記事を探す

キャリアを、スキルを、年収をアップさせたい!「キャリアアップ」「スキルアップ」「ライフアップ」をキーワードに、3年後のキャリアから10年後の生活設計までサポート! どこから読んでも夢の入り口、憧れのキャリアをつかめ!