05/11/29更新

株式投資で、5億を超える常識外れの儲けをたたき出すサラリーマンとして話題の「えす」。「上場企業の経理マン」ということ以外、その素性はほとんど知られていないが、意外なほど良識的で、キャリア意識の高いビジネスマンだった……。その「えす」に、株式投資のhow toのみならず、仕事に対する考え方、キャリア、金銭感覚などについても聞いた

時価総額がついに4億円を超えた!

えす

東京都出身、30代前半の普通のサラリーマン。転職経験1回。1996年、元本90万円から株式投資を始める。2003年3月、投資額800万円が160万円台まで落ち込み、本腰を入れる。2004年5月末に残高1億円を突破。2005年9月に2億円、11月に5億円を突破。もっぱら売買はケータイで行い、業務中の売買はほとんどない。著書に『サラリーマンが株で1億円を稼ぐ!!』(マガジンハウス)がある。ホームページ:http://esu.jp/

実は昨日(11月中旬の取材時)保有株式の時価総額が4億円を超えたんです。4億円というのは、僕が持っている株の時価の合計です。途中で売って乗り換えたものもあるし、あまり真面目に確認したことはないですけど(※)。

株式投資は最初、90万円くらいから始めました。初めは株の勉強のつもりだったんですよ。その後、勝ったり負けたりしながら、お金が足りないとボーナスを突っ込んだり……。2003年の1月くらいかな、証券会社の口座残高を見たら、160万円しかなかった。「ちょっと待った、何で160万円しかないんだろう? 俺はもっとお金を入れているはずだ」――そう思って、自分の過去の取引履歴をひっくり返してみたら、これまで合計で800万円くらい突っ込んでいるんですね。

つまり、800万円が160万円まで減っているということに気がついて、「これはまずい」と。それまでも真面目に投資をやってきたつもりだったんですが、ここは発想を転換して、もっと腰を据えた売買をやろうと決心しました。

ちょうどその頃、日経平均が8000円から7000円台に下がってきて、ちまたでは「日経平均株価は5000円台になる」という人も出てきた。日本が破綻するんじゃないかという意見さえあった時期です。でも、冷静になってよくよく考えると、「今は最悪だけれど、景気が良くなれば5倍、10倍になる銘柄がいっぱい出てくるんじゃないか。だから今の株価は割安なんじゃないか」と思ったんです。そして、3年でも5年でも待っても良いから、景気が回復したときに5倍になる銘柄を買うことにした。だって、5倍になれば、160万円が800万円に戻りますからね。

そう決めてからは、とにかく割安な株を探して買うことにしました。その方式で買った最初の株が「モリテックス」という光ファイバを作っている会社です。光ファイバって、ITバブルの時にすごくもてはやされましたけど、僕も正確にそれが「どういう技術なのか」詳しく理解しているわけではありませんでした。

ただ、「未来はこれだ」みたいな感覚でしたね。その光ファイバの先端技術を持っている会社の当時の時価総額がたった40億円だった。ITバブルの時の時価総額が1000億円だった会社の値段が40億円まで下がっているんですよ。さすがに1000億円はバブっているにしても、この会社の光ファイバ部門を買収するだけでも40億以上の価値があるだろう。それならちょっとこの銘柄を買ってみようということで買ってみたら、思いのほか短期で株価が上昇したんです。それで、このやり方はいけるんじゃないかって気持ちになった。

※11月21日時点で5億円突破

チャート

800万円以上を投資したにもかかわらず、資産が160万円台まで落ち一念発起。 ここからがえす氏の本当の株式投資の始まりといってもよい

「りそな」の破たん処理が“人生最大のギャンブル”

これをきっかけに、真剣に割安銘柄のリサーチを始めて、次に目を付けたのが銀行株です。みずほとか三井住友銀行って、調べてみると、経済のファンダメンタルズがまともな状態になり、不良債権が適正に処理されたら、年間1兆円くらいの経常利益が出るんですよ。

だけど、その時の時価総額は1兆円を切っていました。年間1兆円利益が出る会社の時価総額が1兆円を切っているということは、その会社の株式を全部買い占めて、配当してもらえば、1年で投資額を回収できるということです。割安なのは確かです。

その一方で、銀行は破綻すると言われていました。もし本当に破綻したら株式は無価値になるので、買うかどうか悩んでいました。銀行の株価は上がったり下がったりの一進一退。そんな時、「りそな」の破たん処理のニュースを聞いたんですよ。りそなの破たん処理というのは、「株主責任を一切問わずに、国が公的資金を注入します」という方法でした。これを聞いた瞬間、「りそなでこの処理をとるんだったら、みずほや三井住友は絶対に潰さない」と確信した。そして、信用取引も使って、自分が突っ込める限りのすべてのお金を思いっ切りみずほに突っ込んだんです。「今こそ人生最大のギャンブルをしなければならない」と。

みずほは7万円くらいでたくさん買った。さすがに、5万円まで下げていた時期は破綻が怖くて買えませんでしたけど、りそなの処理を見てがぜん強気になった。僕が4億円を達成できたのも、今思えば、みずほで最初に大勝負に挑んだことが一番大きかったと思います。同時に、みずほグループというだけで新光証券やみずほインベスターズ証券がバーっと売られていたので、信用取引で証券株をドーンと買ったんです。

景気が回復する時には、真っ先に証券株が上がりますからね。実際、購入した証券株は1カ月で2倍になりました。そして、そのお金をまたみずほに突っ込み直したのが効いた……。今思うと、「信用取引なんかを目一杯使ってものすごく危ない勝負をしたな」と思うけど、それくらい絶対に株が上がるという自信があったんです。

チャート

1億円を越えた後、7000万円台まで落ち込むも、2005年11月には資産3億円、5億円と立て続けに突破。サイボウズ株の値動きがいいとのこと

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