06/09/12更新

「泣きわめき作戦」「物量作戦」「アンダー・ドッグ効果」「ドア・イン・ザ・フェイス」……交渉時に有効なテクニックは数多くある。しかし、内藤氏は交渉相手のタイプを見極めず、これらを乱用することに警鐘を鳴らす。給与交渉が逆効果にならないためには、手練手管の限りを尽くして上司を“陥落”しなければならないのだ。心理学者の懐刀である実践的交渉テクニックに学べ!

「泣きわめき作戦」で“アメ”をもらえ!

内藤誼人
(ないとう・よしひと)
心理学者

(有)アンギルド代表取締役。 慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。説得的コミュニケーションをはじめとする社会心理学と、精神分析をはじめとする臨床心理学の両方を得意とする。著書に『記憶する技術』(中経出版)、『実践! 反論×反撃法』(PHP研究所)、『パワープレイ』(ソフトバンクパブリッシング)などがある。 座右の銘は、「人生万事塞翁が馬」

プロスポーツ選手の年俸交渉と同じで、サラリーマンの給与交渉も、何の業績もなしに口先だけで何とかなるというものではありません。しかし、交渉の仕方によっては、10%~20%程度は金額が変わってくる可能性があります。

まず、交渉事の基本として、「コイツは手強いな」と思わせることが重要です。極端に言えば、交渉の初めの段階ですべてに対して「NO」と言うとか、「桁、間違えてますよね?」くらいから入る。交渉事に関するグローバル・スタンダードは、「一番大声で泣く奴が一番多くアメをもらえる」ということです。要するに、泣かれた方はうるさいから、泣きやませるために“アメ”をあげちゃうんですよ。

ただ、この「泣きわめき作戦」は外資系企業では有効でも、日本企業では逆効果になる可能性があります。少し前に、某国内大手電機メーカーの元社員が発明対価の支払いを求めて起こしていた裁判が八千数百万円で和解したというニュースがありましたが、ああいう主張をする人は日本企業には合わないですね。

この手の人がたくさん出てくるようになれば、日本の会社の体質も変わってくると思いますが、今のところ、日本企業でこのテクニックを使うなら、左遷やクビも覚悟してやる必要があります。でも、自分の査定は不当で低すぎるという信念がある場合には、飛ばされようがクビになろうが、スカッとしたほうが本人の精神衛生上いい。言いたいことをはっきり言って、転職すればいいのです。

Yahoo!ブックマークに登録 この記事をdel.icio.usに追加

1 2 3 4

キーワードから記事を探す

キャリアを、スキルを、年収をアップさせたい!「キャリアアップ」「スキルアップ」「ライフアップ」をキーワードに、3年後のキャリアから10年後の生活設計までサポート! どこから読んでも夢の入り口、憧れのキャリアをつかめ!