06/08/10更新

顧客にソリューションという名の大風呂敷を広げるITコンサルタントと、それを実現させていかなければいけないSIerのプロマネ。この間には大きな溝が存在する。一度広げてしまった風呂敷を、顧客の目の前で現実段階までどのようにたたんでいくのか。不機嫌になるコンサルタントと怒り出す顧客を相手に、敏腕女性ITマネジャーはどうマネジメントしてみせるのか

コンサル会社もSIerも
客から見れば皆同じ

夏目ケイコ(仮名・29歳)

大学卒業後、米国へ留学しMBAを取得。帰国後ITベンダーへ入社。SEのキャリアをスタートさせる。ずっと現場主義できたが、マルチプレイヤー志向が強く「足りないのはマネジメント能力」と悟り、社内でプロジェクトマネジャーに転身。顧客と一体になって進めていくその手法には定評がある。現在、内に秘めた将来の夢に向かってガムシャラに働いている。

コンサルタントが大風呂敷を広げたものの、結局は実行できず、お客さんが怒ってプロジェクトが流れてしまったケースはいっぱいあります。プロジェクト単位で考えると、コンサルティングファームもSIerもお客さんから見れば、同じようなものでしょう。

コンサルタントが言っていたことをカスタムするシステムインテグレーション(以下、SI)の段階で否定されることに、違和感を持つのは当然でしょうね。お客さんから、「コンサルティングって、その程度のものなんですか?」と失望交じりに言われることもあるし、「できるって言ったじゃないかっ!」って怒られることもあります。

そこでうまく落としどころを見つけるのが私の役目でもあるのですが、いくらコンサルタントが熱く“次世代システム”のビジョンを語ったところで、それが私たちのところに下りて来た時には、「できないものはできない」ってお客さんにハッキリ言うしかないですね。

お客さんも、コンサルタントと付き合っている段階では結構夢を見がちで、実際にどのようなシステムになるかということに関してまったく青写真が描けていない。だから、まずお客さんを夢から覚ますために、「コンサルティングとSIは別物」ということを説明します。「パートナーのコンサルタントは、5年、10年という長いスパンでお客さんの業務を革新させようと考えているので、今回のスコープよりもっと先のことを言っているんです。そこまで到達したいと考えるなら、今やるべきことをコツコツやっていきましょうよ」という感じにね。

そう話すと、お客さんも「まぁ、確かに今すぐにそういうことはできないよね」と納得してくれる。こうやってしっかりと了承を得た上で、今回のプロジェクトでできないことは「次のプロジェクト」として提案して、新たな受注につなげるようにしています。

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